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【論説・コラム】我々に標準装備されたストーカーの素質
※イメージ画像
いつの時代にも、男女を問わず、時に猟奇的な犯行で表沙汰になる犯罪者の性質がある。他者に粘着し人生を破壊するストーカーである。
記録に残る古いところでは、明治時代の阿部定事件。男性器を切り取った芸妓が逮捕された。1999年には埼玉県警の怠慢も問題になった桶川事件で、初めてストーカーという言葉が犯罪の新たなキーワードとして注目された。記憶に新しいところでは、今年1月に女性が惨殺された博多駅前ストーカー殺人。
強い愛情というよりも性欲が優先しているようにも思えるが、相手への独占欲が行き過ぎて、人間とは思えない仕打ちを、好きなはずの相手に強行する。
そこから抱くヒントとして、犯罪者たちの心理には「自分がこれだけ相手に尽くしている、もしくは愛情を抱いているのに、相手から相応のお返しがない」という不平等への不満があるのかもしれない。
人とは思えない殺人鬼たちの動機などというものは正確には分からないが、私たち一般人にも多少は似たようなシチュエーションに置かれることがある。「本来なら感謝されてしかるべき相手が謝意を示さない」というときに、何か自分が侮られているような、若しくは無視されているような嫌悪感を抱く時である。
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