minsha 「とおる雑言」
【とおる雑言】 国民民主は代表選でよかったか 寺井融(母子福祉協会副理事長)
国民民主党の党首選が行われた。玉木雄一郎代表が前原誠司代表代行に八〇ポイント対三一ポイントの差で勝利した。これを玉木圧勝とみるか、前原善戦とみるのか、評価はいろいろあると思う。しかし、果たして代表選をやってよかったのか。
もちろん公明党や共産党のように、党首がどこで選ばれているのか分からない政党は論外だ。選挙で選出は透明感がある。
とは言え、少数政党でも近年、れいわ新選組や参政党、そしてNHK党と、党首をめぐってゴタゴタしている。見苦しい。
政党や政治家たるもの権力奪取と権力保持が使命みたいなもの。だから、おおいにオープンで争うべきだ、と言う人もいる。
筆者は民社党や新進党で党首選を間近で見てきた(正しくは事務方だった)。そのささやかな体験から言えば、選挙は両陣営に明らかなしこりは残す。その後の党運営は厳しくなる(候補者が三人以上の場合は、また、違ってくるかもしれないが……)。
派閥構成がはっきりしている自民党や旧社会党などは人員も多いし、割り切ることもできるであろう。国民民主はどうなるか。
大統領選だって米国のように結果云々でもめたりする。日本や英国のように立憲君主制の国のほうが、安定していると言える。戦後、イタリアは王制を廃止した。韓国も独立にあたって李王朝の末裔をいただくことはなかった。両国の政治の現状を見よ。
話を国民民主に戻す。話し合いや長老裁定で党首を決めることができなかったのか。両者で話ができなかった? 長老もいないしね。(「とおる雑言」二〇二三年九月)