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近代建築 田中光顕別邸(現・小田原文学館) 明るいスパニッシュの西洋館 入母屋造りの和館、そして広々とした庭園
とにかく明治の元勲たちは、競うように邸宅を建てまくった。
権威を見せつけると共に、政治の場でもあったから、大抵は洋館・和館・庭園がワンセットになっている。
また日常を過ごす本邸とともに、各地に別邸を持つのが普通であった。
特に熱海や小田原、箱根などは東京からも地の利が良く、好まれていたようだ。
1984年に生まれ昭和14年(1939年)に没した伯爵であり政治家であった田中光顕(みつあき)もその一人である。
田中光顕について、今は忘れている方もいるので、ミニストーリーをご紹介しよう。
土佐出身、武市半平太率いる尊王攘夷に傾倒、土佐勤皇党に参加する。のちに高杉晋作の弟子となり長州藩へ。薩長同盟に参加し、黒田清隆と共に軍艦丙寅丸で幕府と戦う。そののち中岡慎太郎の陸援隊に幹部で入隊。中岡の死後は副隊長となる。
鳥羽伏見の闘いに参加、戊辰戦争でも活躍する。
これが軍人としての田中光顕である。
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