kokutai「日本への回帰」「揺るぎなき国体」
【日本への回帰】 食国の日本 展転社代表取締役 荒岩宏奨
保守系の人と話してゐると、ときどき「日本のテレビはくだらないグルメ番組ばかりをやってゐる」といふ意見を聞くことがある。私はほとんどテレビを見ることがないので、グルメ番組が多いかどうかはわからないし、そのグルメ番組がくだらないどうかを判断することもできない。
ただ、この意見を何度か聞いたとき、それほど日本にグルメ番組が多いのであれば、そこには何かしら理由があるのではないだろうかと思ひ、考へてみたことがある。そして私は、日本にグルメ番組が多いとするならば、それは日本が食国(をすくに)だからではないかといふ仮説を立ててみた。すると、日本のテレビでグルメ番組ばかりを放送してゐるといふことは、わが民族の核心精神が多くの国民のなかに息づいてゐるといふ証左であり、喜ばしいことではないかと思ふやうになった。
日本神話の『古事記』には次のやうな物語が記されてゐる。
イザナギノミコトが黄泉の国から戻られたとき、禊を行はれた。このとき、左目を洗ったときに天照大御神、右目を洗ったときに月読命、そして鼻を洗ったときに須佐之男命がお生まれになった。そして天照大御神に「高天原を知らせ」、月読命に「夜の食国を知らせ」、須佐之男命に「海原を知らせ」とみことのりあそばされた。
ここに「食国」といふ言葉が出てくる。
江戸時代に『古事記』を解読した、国学者の本居宣長は、「食国」について、次のやうに解説してゐる。
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