minsha 「とおる雑言」
広島で憲法改正の〝烽火〟を 寺井融(母子福祉協会監事)
広島G7で、岸田総理には次の「発言」をしてほしい。ポイントは三つ。
①日本は一九四五年以降、一切の戦争をせず平和を希求してきた。今後も堅持する。
②日本は自由と民主主義を守り、いかなる国の侵略戦争にも反対する。そして自由で開かれたアジア・太平洋地域を守り育てて行く。また、ウクライナを支援する。
③国際平和の構築のため、日本は国内法の整備をはじめあらゆる努力をする(「日本国憲法や自衛隊法などを改正し、国際貢献に役立てる」の意思表明)。
どだい日本のマスコミが「日本は兵器・弾薬で支援することはできません」と報じていること自体おかしい。正しくは「支援することはしません」と言うべきである。武器禁輸は日本の歴代政府の方針であって国際法で禁じられていることではない。
日本が他国から侵略をうけたとき、国際社会に助けを求めるが、他国が助けを求めてきたときは「日本国では禁じられておりますので」と断る。身勝手だ!「サムライの国」の矜持はどこに行ったのか。岸田総理が「広島発言」で、国際社会に退路を断って憲法改正に取り組むことを明確にしてほしい。戦争、大災害、疫病の蔓延など非常時への対応が急がれるからである。
先に維新・国民・有志の会、二党一会派で憲法に緊急事態条項の加筆案がまとまったと聞く。その案を基に自民。公明、それに立憲の憲法改正派を巻き込んで、合意できるところからまず憲法改正をすること。「岸田発言」が、その〝烽火〟になれば嬉しい。 (「とおる雑言」二〇二三年五月)