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【三芳雑記】―週刊誌の定期購読をやめました―

「週刊朝日」が休刊するという。かつて巻末の「山藤章二のブラック・アングル」や巻頭インタビュー「人間万歳」(雨)の連載を楽しみにしていた。

当方は広報担当だった。仕事として「週刊朝日」のほか、「サンデー毎日」「週刊現代」「週刊ポスト」「週刊文春」「週刊新潮」など総合週刊誌を読んでいた。朝、駅売店で、それらを買い求める。通勤途上で読み終え、職場に着くと新聞各紙や総合月刊誌に目を通す。帰りは「夕刊フジ」である。ほかに本も読まなければならない。テレビニュースだってある。担当は忙しいのだ。

ネット社会となった。チェックは大変。罵詈雑言はともかく、事実をねじまげた誹謗中傷は糺さなければならないから……。

私は仕事を離れ、めっきり活字にふれる機会が少なくなった。新聞は「朝日」と「産経」の二紙をとっていた。でも、現在は一紙に絞っている。但し週刊誌は「新潮」だけ残しておいた。それもやめることにする。

大沢在昌の北方謙三著『完全版十字路が見える』書評(「週刊新潮」二〇二三・四・二七号)によれば、十字路は「週刊新潮編集長の突然の命令で連載が中断された」とある。大沢は「北方謙三の、すべてとはいわないが腸(はらわた)がさらされている。そしてそれはもっとさらされ、価値あるものになる筈だった」と言う。同感である。

「現代」「ポスト」の二誌は、老人の性と老後の生活情報が多くなった。「文春」は持ち込みネタに依拠した「文春砲」である。「週刊朝日」は①北朝鮮が「凍土の共和国」だ②昭和二十年八月二十日、根本博中将指揮の陸軍がソ連軍と戦い、内蒙古にいた四万人の同胞の脱出を助けたなど、新聞と一味違う記事も多かったのだが……。 (融)