ken「筆は剣よりも危うし」
【筆は剣よりも危ふし】 夏から秋への半月を顧みて 三澤浩一(武客)
7月30日は、明治天皇祭である。明治天皇さまのご命日だ。明治天皇さまにおかれましては、明治45年7月30日に崩御あそばされた。本年は百十年祭となる。
僕は1月4日「皇軍節」(軍人勅諭ご下賜記念日)」、7月30日「明治天皇祭(明治天皇さまのご命日)」、11月3日「明治節(明治天皇さまのお誕生日)」には、可能なかぎり、明治神宮を参拝するやうにしてきた。
何度も何度も述べてきたことを繰り返して、しつこいと感じる方もをられるだらうが、ここでも同じことを述べる。民族派の方にせよ、保守派の方にせよ、明治神宮を参拝する方は、靖国神社を参拝する方に比べると少ないやうに感じるからだ。
明治神宮のご祭神であらせられる明治天皇さまと昭憲皇太后さまのご神徳が至尊至高なことは述べるまでもない。しかし、奉仕してゐる神職はどんなもんか。外道な宮司がゐたこともあつたが、今も同じなのか。嘆かはしい。
しかし、だからといつて、明治神宮を参拝しない訳にはいかない。今年も7月30日に参拝した。午前9時からは明治天皇百十年祭だつたが、僕は午前10時すぎに社頭で参拝した。民族派の方や保守派の方とは出会はなかつた。8月15日の靖国神社ならば、このやうなことはないだらう。残念な気持ちとなる。
この時季だと、大好きなクワガタムシと参道で会へることもあるのだが、今年は残念ながら会へなかつた。明治神宮は、皇居ともに清らかな豊かな静かな森林だから、無計画に開発したキチガイ都市の東京都において、人間が生きてゐられる環境を守つてくださつてゐる。ありがたい森なのだ。内苑も外苑も、感謝しながら、守り抜かなければならない。
明治天皇さまに奉謝するため、僕らが行はなければならないのは、明治神宮の木も土も水も、そして空も守ることはもちろんだが、11月3日を「文化の日」から「明治の日」と正すこともある。11月3日を「明治の日」に正すため、志が高い方々が取り組まれてゐる。高志高潔の方々の赤誠に感謝と尊敬の意を表する。1日も早く11月3日が「明治の日」と正されることを祈り願つてゐる。
8月7日は立秋だつた。立秋や立春を迎へて、いつも思ふのは現行の「暦」の理不尽さである。暦を改めたのは、GHQの占領政策ではなく、明治新政府が行つた文明開化によるものだ。古き良き日本を破壊したのは、敗戦や占領だけではなく、文明開化もなんだなあ……と痛感してゐる。
明治維新には光と陰がある。これは全ての歴史にいへることで、おかしなことではない。また、恥ぢる必要もない。ただし、反省は必要だ。明治維新とはなんだつたかのか。維新派の視点から、民族派の立場から、明治維新をあらためて見つめ直すことが必要である。
明治天皇さまから明治15年、帝国陸海軍の軍人に軍人勅諭が下賜された1月4日は、皇軍節と仰ぐべき日であると、僕は考へてゐる。1月4日の皇軍節には、明治神宮、東郷神社、乃木神社、靖国神社を巡拝してきた。
軍人勅諭が下賜される前の軍隊は、帝国陸海軍といつても、薩長の藩閥政府の土民軍のやうな存在だつたといへる。欧米式の近代的な軍隊なのは間違ひないが、中身はどうか。たしかに世界有数の軍隊に成長してゐたのかも知れないが……。
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