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【書籍紹介】 『学校というハコモノが日本を救う』 大竹弘和・神奈川大学教授
秘策はあるのか!?
少子高齢化・自治体弱小化 解消への決定打!
少子高齢化と共に既に来ている自治体の弱小化。
ここをどうするかは、特に地方議員の大きなテーマであり責務といっても良い。子供がいっきょに増えるわけもなく、同時に高齢者が若返ることもあり得ない。そういう状況の中で、未来を担う子供たちを如何に育てるかが大きなポイントとなる。子供たちを育てることは日本の未来を創ることであり、それは省庁だけで、自治体だけで、議員だけで、教育委員会うや教師だけで出来る技ではない。
本書は、そういった山積になっている問題を、平たく言えば片っ端から解決してしまおうという一見無謀ともいえる書である。〈一見〉と書いたのは、本書を読むことで「あっ、そうか! その手があるのか!」と得心がいく内容であるからだ。
多くの議員や教育関係者の推薦文にも書かれているように将に「目から鱗」との言葉が寄せられているという。これからの自治体は人口減少に伴う税収減、少子化による学校の統廃合、年々顕著になる学童の体力減、学力減、それらの悪条件のなかで自治体を如何に活性化させつつ子どもたちを育てるかは最大課題のひとつである。
一年365日のうち、約170日が使われていない学校施設の所有者は自治体である。その施設を管理運営しているのが教育委員会、聖域といわれる学校関係者や教育委員会である。
しかし、学校の教育から施設保全に至るまでのすべてを管理するということは、最終的に教師の負担過重も意味する。日本の教師の労働時間は世界一長いといわれているが、それもこれも「学校は聖域」ということに捕らわれ自縄自縛になっているからともいえる。
本書は学校という聖域を「施設」として考え、そのうえで企業を取り込み、学校内で学校外教育・孤食解消・孤独解消・体力学力の増強をはかろうという大変欲張りな、しかし実現可能な内容が満載である。
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