kokutai「日本への回帰」「揺るぎなき国体」

日本への回帰 夏越の祓と蘇民将来  荒岩宏奨(展転社代表取締役)

 六月の下旬になると神社には茅(かや)などの植物を束ねてつくった大きな輪が設置される。この大きな輪は茅(ち)の輪と言ふ。

 六月には大祓が行はれる。六月の大祓を夏越の祓ともいふ。大祓は大宝律令によって定められた宮中の年中行事で、かつては朱雀門の前に親王、大臣、百官が集って大祓詞を奏上し、国民の罪穢れを祓ってゐた。応仁の乱のあたりから一度途絶えてしまったのだが、江戸時代から再開されはじめ、明治時代には全国の神社でも行はれるやうになった。

 この夏越の祓のときに、神社などに設置されてゐる茅の輪をくぐって罪穢れを祓ふといふ儀式を行ふ。これを「茅の輪くぐり」と言ふ。この儀式のために、六月下旬になると神社には茅の輪が設置されるのだ。

 茅の輪くぐりは、唱へ詞(ことば)を心のなかで唱へながら、茅の輪を8の字を描くやうに三回くぐりぬけるのが一般的な作法となってゐる。輪が一連のところもあれば、三連のところもある。

 まづは茅の輪の正面に立ち、一礼をする。茅の輪が三連ある場合は、中央の茅の輪の前で一礼となる。そして左足で茅の輪をまたいでくぐり、茅の輪の左側を通って、再び茅の輪の正面へと戻る。茅の輪が三連ある場合は、このときに左側の茅の輪もくぐることになる。

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