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ニコライ堂・ロシア正教会大聖堂

美術系の学生が多く集まる東京・お茶の水に、一風変わった異国の建物がある。

有名なニコライ堂である。世界の基督教の教会とかなりイメージが異なり、ロシア建築の特徴をしっかりと備えている。そこだけロシア!という感じで、建築の持つパワーを体感する建物である。

このニコライ堂、正しくは日本ハリストス正教会「東京復活大聖堂」という。日本ハリストス教は一般的にはロシア正教会と称されている。

 

1855年に日本とロシアは日露和親条約を締結、3年後の修好通商条約を期に函館を開港し、函館に初代ロシア領事ゴシュケヴィッチが着任。1860年には早くも函館に領事館と付属の教会を建立したが、これが函館の海を見下ろす名建築のひとつ「函館ハリストス正教会復活大聖堂」である。 翌年には青年時代の聖ニコラスが司祭として来日、その後日本全国で正教会の伝道を始め、このニコラス司祭がお茶の水教会の名前の由来となった人物である。初代函館教会は函館大火(1907年)により焼失、その後1916年には再建されている。

白い漆喰壁の外観と青い屋根が特徴で、高い円天井の聖堂には、ロシアから来たイコン(聖像)や聖傷などを備え、1963年には重要文化財に指定された名建築のひとつである。

 

お茶の水大聖堂の名の由来となった聖ニコライは、来日以来、日本の文化を学び『古事記』や『日本書紀』を読み仏教と共に風俗習慣も研究した碩学の人としても知られ、日本語の祈祷書の翻訳には終生をかけた。

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