kiji記事
【論説】命ある限り希望を捨ててはいけない
※イメージ画像
先日、日テレの金曜ロードショーで名作『ショーシャンクの空に』が放送され、「感動した」というコメントが各所で散見された。
1994年に全米で公開され、日本では1995年6月に公開されて評論家などから高い評価がされたものの、当初は話題性が低かったためか興行的には失敗し、翌年のアカデミー賞で7部門ノミネートされたことで、その作品性が再評価された経緯がある。
私(記者)にとって思い出深い映画である。就職活動真っ最中の時期に公開され、ある面接試験で手応えがなかった帰り道、有楽町の丸の内ピカデリーに掲げられていた広告看板(主人公アンディーが風雨を浴びながら空を仰ぐ後ろ姿の絵)が、失意の自分を導いているように見えて、ふらっと鑑賞した。その内容が、まさに当時の自分が求めていた内容だったので、人生観にも大きな影響を与えた作品となった。
主人公アンディは有能な銀行副頭取だったが、妻と愛人を殺害した罪で終身刑を受ける。妻に裏切られ、その妻を何者かに殺害され、しかも冤罪で人生を失う。普通であれば、この時点で絶望の底に沈み、自殺を考えるだろう。
刑務所では更なる地獄が待っていた。刑務官も受刑者も敵だらけの中で、心身ともに傷を負い続けるが、ただ1人気を許せる友人レッドとの交流を通じて活路を見出し、許可を得た範囲の中で囚人の待遇改善さえも行っていく。アンディの献身的な努力も最終的には欲得に塗れた所長に絡めとられるが、希望を決して捨てなかったアンディは、全ての悲運を自らの知恵と努力で克服し、新天地で新たな人生を開拓する。
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