kiji記事
【論説】ロシア正教会トップの救われぬ俗物性
※キリル1世(ウィキペディアより)
国家の実益のために、時には相手を裏切り、邪魔な存在を消すスパイは、信頼や人命を簡単に犠牲にする点では、そこに信頼や人命を尊ぶ宗教とは最も対立する存在かもしれない。
現在のロシア正教会総主教(最高指導者)であるキリル1世(75)は、ミハイロフというコードネームを持つ旧KGBのエージェントであったことが、過去の英紙タイムズで明らかにされている。
キリルは、組織の元上司であるプーチン大統領とは当然ながら昵懇であり、今回のウクライナ侵略も全面的に理解を示し、「NATOが約束を守らず、ロシアとの国境に近づき、軍備を増強してきた。さらに、西側はウクライナの人たちを再教育してロシアの敵に作り変えようとした」と、プーチンの発言をなぞる言葉で西側諸国を批判している。旧KGB(現FSB)を中心にした利権組織シロビキの中で、プーチンは政治担当、キリルは精神担当、という形でロシア人洗脳化を役割分担しているようだ。
とはいえ、宗教指導者であればどんな事情があれ、軍事侵略はさすがに正当化しないはずである――と思うのは、甘い甘い日本人的価値観である。キリルは侵略に際しロシア軍を祝福し、「特別軍事作戦」に祝福を与えている。
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