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議員活動を振り返って、必要なことは「備えと訓練」 元町田市議会議員 大西宜也氏

議員を長く務めるのは、本当に大変である。「議員は落ちたら只の人」とは良く言われるが町田市議会で8期32年を務めたのが今回の主人公・大西宜也氏である。

自治体議員を長く務めると、多くの議員はステップアップを図る。都議会、県議会、国会などの議員を目指すのが王道とされるが、大西氏は終始一貫市議会議員一筋を通した。

町田市の顔といっても良い議員であるが、今回は後進に道を譲る為潔く勇退した。

 

東京都町田市、約43万人が住む衛星都市であり、小田急線とJRが交わる地の利もあり、数多くの小説の舞台ともなっている。

(松本清張『渦』 貴志祐介『悪の教典』 三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』 法月綸太郎『生首に聞いてみろ』

綾辻行人『殺人方程式 切断された死体の問題』 井上尚登『ホペイロの憂鬱 JFL篇』 秋沢一氏『見えない光の夏』

 佐藤多佳子『一瞬の風になれ』 雫井脩介『犯人に告ぐ』)

大西氏は国士館・早稲田・慶応と三つの大学を卒業し、中でも早稲田は現役議員として初の卒業生となるなどの移植の経歴をもち、警視庁から建設関係、そして議員という道を歩んできた。

日本の未来をつくる為には大仰な言葉は必要ない、「備えと訓練」が最終的に国を護る、という信条を通した議員生活であった。

お疲れ様の言葉と同時に、大西氏の心情を汲む議員が一人でも増えることを祈りたい。

 

その中で培ったのが「備えあれば憂いなし、備えて訓練することが、最終的に国の安全を守る」という断固たる姿勢であった。

その中でのエピソードを紹介する。

 

エピソード1 町田市議会に謝罪をさせる

 ある議会で、大西氏は「気違いに刃物」という言葉を使用した。おりしも傍聴人の中に身障者がいたことから大騒ぎになった。

「大西は暴言議員だ! 糾弾しろ、謝れ!」

大西氏は反論した。

「日本語でこの言葉を使ってはいけないということはどこにも書かれていはいない。日常で使われる日本語を使って何が悪いのか」

紛糾に紛糾を重ね、大西氏は文部省をはじめとし、法律の隅々に至るまで、言葉を調べつくした。その間9か月を要したが、結局、最終的に議会が大西氏に謝罪することで決着をした。

 

このエピソードは、今に通じる大事な問題を含んでいる。

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