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【論説】コロナが流行るとニンニクが売れる
※イメージ画像
マスク必着のウィズコロナ下で、食べると口臭がきつくなることで知られるニンニクがよく売れているという。マスクの思わぬ副次効果といったところかもしれない。
先日のコラムでは、中国などのサンマ乱獲やコロナ禍でのコンビニおでん自粛により大根の販売不振が深刻であることを取り上げた。まさか、感染症の蔓延で大根やらニンニクの売り上げに影響が及ぶなどと予想できた人は少ないかもしれない。「風が吹けば桶屋が儲かる」に近い、間接的な因果関係で興味深い。
しかし、一つ一つの事象を考えれば、予想できないことではない。今この瞬間の事象を基に「未来がどうなるかを全て正確に読み取ることは理論上、不可能なことではない」と指摘したのが18世紀のフランス人数学者ピエール=シモン・ラプラスで、「ラプラスの悪魔」と呼ばれる。
「ある時点において作用している全ての力学的・物理的な状態を完全に把握・解析する能力を持つがゆえに、未来を含む宇宙の全運動までも確定的に知りえる」と説いた。たしかに、未来に発生する事象の全ては、今ある状態の変化である。この宇宙にほぼ無限に存在する最小単位の量子の動きを計算し、次々と発生する物理現象を正確に分析することさえできれば、或いは可能かもしれない。
もちろん、これは理論上可能というだけであり、現実的には創造主の領域の話である。そもそも、宇宙のごくごく小さな1つの銀河団の中の極点のように小さな天の川銀河の、3000億個ある恒星の1つである太陽系の第三惑星に過ぎない地球上に生息する生命体の行動原理さえ今の人類には解明できていない。私たちの意思決定が脳の中でどのようなメカニズムで行われているのか。もちろん、これも脳内の量子の働きを分析し、法則性に基づいた動きを計算し、行動原理を読み取ることができれば、私たちの未来は寸分の狂いなく読み通せるのかもしれない。
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