shohyo「書評」
1980年のオリンピックボイコット 三浦小太郎(評論家)
以下の文章は、1980年2月2日の人民日報に掲載された、当時のモスクワオリンピックボイコットを訴える論説「国際的な正義は守られなけれならない」です。ネット上の中国語原文を機械翻訳で訳し、文章を私が整理したものですが、基本的な内容は変えていないつもりです。この文章には余計な解説はつけません。まさに、来年2月の北京オリンピックへの原理的な批判とボイコットの呼びかけとしても100%通用する内容ですので、ぜひご一読ください。
国際的な正義は守られねばならない
数多くの国家とスポーツ組織が、第22期のオリンピック開催地変更を求め、モスクワでのオリンピック開催に反対すると表明しています。(中略)これは各国人民の、ソ連がアフガニスタンに対し軍事侵略を行ったことに対する、強い怒りを反映したものです。
我が国の外交部ニュース司のスポークスマンは昨日も談話を発表しました。「中国政府はソ連がアフガニスタンを侵略し、国際法を踏みにじり、かつ国連を無視して軍隊を駐留させている状況下で、モスクワオリンピックが開催されるのはふさわしくないと判断する。」
さらに「国際オリンピック委員会が、開催地を変更、もしくは今回のモスクワオリンピックを中止することを求めることを強調し、仮にそのような決定がなされない場合、中国政府は中国オリンピック委員会に、モスクワオリンピックには参加しないことを求める、これは国際的な正義の問題である」と強調しました。
多くの国々がモスクワオリンピックボイコットを宣言するのは、オリンピック精神に反する行為ではなく、むしろオリンピック精神を守るためです。オリンピックの理想はスポーツを通して、友情と理解を増進し、世界平和を維持することです。しかしソ連は、アフガニスタンに対し野蛮な武力侵略を行って、一つの国の独立と主権を侵害したのみならず、世界平和に脅威を与えています。(中略)
このような状況で、ソ連において友愛と平和促進のためのオリンピックが開催されれば、それは間違いなく侵略行為の黙認を意味します。これほど国際正義に反する行為があるでしょうか。
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