kiji記事
【論説】日本は現憲法と共に衰亡する運命にある
※イメージ画像
私(記者)が高校を卒業した1991年当時、自衛隊は現在のように国民に身近な存在ではなかった。軍隊と同列であり、警察以上に遠い存在だった記憶がある。隊員募集のポスターを見かけるだけで、興味を示してはいけないような空気感があった。
1990年8月2日、イラクがクウェートに侵攻し、翌年1月17日、多国籍軍との間に湾岸戦争が勃発した。米国の呼び掛けに各国が応じる形で編成された多国籍軍は、1か月に及ぶ空爆に続いて地上戦を行い、イラク軍を圧倒。3月3日には停戦協定が結ばれた。
米国が各国に軍隊派遣を要請した際、日本は憲法上の制約を根拠に自衛隊派遣を見送る代償として多額の資金を拠出。全体の戦費611億ドルのうち130億ドルもの負担をしたが、米英では「too little too late」と批判を受けた。
これをきっかけに、国際協調主義の流れに沿って、海部俊樹内閣が自衛隊海外派遣を可能とするPKO法案を提出。しかし、社会党や共産党などが「軍国主義の再来」と主張し強硬に反対した。法案は通過されないまま宮澤喜一内閣に変わり、1992年6月、参院修正案が衆院本会議で可決し、2年弱の審議の末に成立した。
この国会論戦で社会党は共産党、社民連と共に徹底抗戦し、悪名高き牛歩戦術によって議事妨害した。法案成立直後に行われた参院選では与党自民党が改選過半数を確保し、同年9月に自衛隊カンボジア派遣が行われた。これを機に、自衛隊の国際貢献と、災害時における国内貢献が積極的に進み、日本人の自衛隊に対する印象は劇的に変化したと言える。
記事の続きは有料会員制サービスとなります。
2023年3月より新規会員は新サイトで募集しています。
こちらでご覧ください。
やまと新聞は日本人による日本のための新聞社です。
会費は月額350円(税込)です。全ての記事・コラムがご覧いただけます。