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【論説】横浜市長選は立民推薦の山中氏が初当選
※ツイッター動画でカジノ誘致反対を訴える山中氏
横浜市長選の投開票が8月22日行われ、無所属新人で元横浜市立大教授の山中竹春氏(48)=立憲民主党推薦=が、元国家公安委員長の小此木八郎氏(56)、現職の林芙美子氏(75)ら7人を破り、初当選を決めた。
8人による争いは、横浜市長選で過去最多。林前市長が進めたIR誘致の是非が主な争点となり、誘致撤回を訴えた山中氏は立民のほか、共産、社民両党の支援を受けた。小此木氏は亡き父・彦三郎氏の秘書だった菅義偉首相が支援。自民党市議の大半と公明党の支援を固めたが、及ばなかった。3期12年の実績を掲げた林氏も伸び悩んだ。
菅首相のお膝元で与党が敗れたことで、10月21日に任期満了となる衆院議員選挙にも影響するとみられる。すでに市長選での敗色濃厚が見えた先週、自民党は総裁選を9月17日告示、29日投開票とする総裁選先行実施の検討に入った。衆院選投開票日が任期満了日以降となるか否かが今後の焦点となる。
山中氏は早大政経学部在学中にデータサイエンスに興味を抱き、卒業後に同大理工学部で学び早大院理工学研究科を修了。九州大医学部付属病院、国立がん研究センターなどを経て、横浜市立大医学部教授となり、2020年には大学院データサイエンス研究科長に就任。新型コロナの抗体研究結果を発表し、昨年末から急激にメディアを通じて知名度を上げた。
ただ、それ以前の研究時に高圧的な言動で複数の部下を退職に追い込んでいたことが週刊誌で報じられ、「パワハラ音源」もネット上に一部出回っている。このことを問題視する弁護士が山中氏の落選運動を行うなど、今後の市政に影響しかねない火種を抱えている。
横浜市長選開票結果
山中 竹春 50万6,392
小此木八郎 32万5,947
林 文子 19万6,926
田中 康夫 19万4,713
松沢 成文 16万2,206
福田 峰之 6万2,455
太田 正孝 3万9,802
坪倉 良和 1万9,113