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【論説】ポスト菅候補に河野氏を排除した安倍氏の真意は

 

※発売された月刊Hanada7月号(同編集部ツイッターより)

 

安倍晋三前首相(66)が5月26日発売の月刊誌「Hanada」で、ポスト菅候補として、茂木敏充外相(65)、加藤勝信官房長官(65)、下村博文政調会長(66)、岸田文雄前政調会長(63)の4氏を挙げた。

 

安倍氏は各氏を評して、茂木氏を「誰もが手腕を評価」、加藤氏を「アピールせずに黙々と仕事をする」、下村氏を「党務で頑張っている」、岸田氏を「誠実な人柄で外相の実績は評価されている」と長所を語っている。

 

具体的に4氏に絞りそれぞれの長所を解説するあたり、「促されて仕方なく」というよりも、キングメーカーとなり得る安倍氏の強い思惑を感じる。自身が敷いた路線を踏み外さずに託せる後継候補を選んだとも考えられるが、この4氏の中に、各種世論調査で必ず上位にランクされる河野太郎規制改革相(58)が外されていることが気になる。

 

安倍氏は第3次・第4次の内閣で河野氏を外務相と防衛相に指名し、要となる役職を任せることで、いつ首相になっても問題ないほどの箔付けをした当事者である。

 

潰瘍性大腸炎の再発でやむなく辞任に至っての臨時後継として当時官房長官だった菅義偉氏(72)が適任だったとしても、ポスト菅の後継候補には1番手か2番手に名前が挙がるはずの存在だったはず。菅政権では行革担当相に指名され、閣僚ランクとしては外務防衛に比べ降格になったものの、行革や規制改革は菅政権の最重要テーマの1つであり、実務能力を高く評価しての起用であることは間違いない。安倍・菅両氏が本命候補として認めたといってもいいほどの重用が続いてきたのである。

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