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【論説】世界一への努力を惜しまなかった松山の逆転人生
海外男子メジャーのマスターズ最終ラウンドが4月11日、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGCで行われ、松山英樹選手(29、以下敬称略)が通算10アンダーで日本人初のメジャー制覇を果たした。
マスターズにはこれまで日本人33人が出場し、今回の松山で延べ132度目の挑戦だったという。つまり1%以下の確率で日本人に栄誉をもたらしたと考えることもできる。松山も今回で10回目の挑戦。最多は尾崎将司の19回で、青木功の14回、中嶋常幸の11回と続く。いずれ劣らぬレジェンドがこれだけ挑戦して開かなかった扉を、松山は見事にこじ開けたことになる。
松山は、同世代のライバル、石川遼(29)と常に比較されてきた。石川は2007年、男子ツアー世界最年少優勝記録(15歳245日)で優勝し、2009年には国内最年少賞金王を含む史上初の9冠2009年度 ジャパンゴルフツアー表彰式で、史上初の9冠(賞金王、最優秀選手賞、Unisysポイントランキング賞、平均ストローク賞、平均パット賞、バーディ率賞、ゴルフ記者賞、MIP賞、特別賞)を達成。飛ぶ鳥を落とす勢いと人気で、何度もスポーツ紙のトップを飾った。
16歳3か月24日の史上最年少でプロとなった石川に遅れること5年、松山は東北福祉大学在学中の2013年4月、プロに転向する。プロとしての経験値は大きく出遅れたものの、地道に実力を培った松山はここから鮮やかな逆転人生に舵を切る。この年、いきなり賞金王となり、2009年の石川と内容こそ異なるものの同じ9冠(最優秀選手賞、賞金ランキング賞、Unisysポイントランキング賞、最優秀新人賞、平均ストローク賞、パーキープ率賞、バーディ率賞、サンドセーブ率賞、ゴルフ記者賞)を獲得した。
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