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【論説】バイデン氏に求められる「いい案配」の理念と行動力

※イメージ画像

 

現代社会は複雑な構造で成り立っている。

 

狩猟生活の時代であれば、空腹になれば協力して狩りを行い、獲物を仕留めた者が群れのリーダーとなり、全体を統率できた。野心ある者はリーダーの座を狙って戦いを挑み、どちらかが殺されて決着がついた。

 

トランプの前と後で世界が変わったという見方がある。しかし最近、そうではないと思うことが多い。トランプを誕生させたオバマ大統領の政治にこそ、世界の混乱の礎があったのかもしれない。

 

オバマ氏は人間的には素晴らしいと思う。人権意識に篤く平等な思想や持続可能な発展を目指す、非常にバランスの取れた信用できる人物である。しかし、人間的に素晴らしくても、政治家として優れているとは限らない。中国やロシア、シリア、北朝鮮といった独裁国家に対し、中途半端な政策を行った結果、世界の秩序が崩れた。

 

ロシアはウクライナからクリミア半島を奪い、シリアはロシアやイランの後ろ盾を得て反政府組織に対し、容赦ない攻撃を続けている。自由主義国家のリーダーたるオバマ氏のバランス外交は、北朝鮮に対しても状況改善のための効果的な政策が打ち出せずに日本人拉致問題も進展しないまま、北朝鮮は核保有国としての地位を確立させてしまった。中国が経済・領土的な側面から覇権への意欲を露わにしたのもオバマ政権からで、平和志向のオバマ氏が予防線を張ることはとくになかった。

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