minsha 「とおる雑言」
[国民民主は四党共闘から脱せよ] 寺井 融(アジア母子福祉協会監事)
先の首班指名選挙で、共産党議員は枝野幸男・立憲民主党代表に投票した。
首班指名とは、言わずもがなのことだが、内閣総理大臣を選ぶ投票である。立憲は、共産党と連立政権を組むつもりか。それとも閣外協力を仰ぐということか。
もし、組むつもりがないのなら、「投票していただいたけれども、政権を共にする考えはありません」と表明すべきであった。選挙では共産支持票がほしい、だから、いまは肝腎のことは言わないでおく、といった不実な態度で、世間を渡れるものではない。
共産党と組まないことで、新・立憲に合流しなかった新・国民も、参議院は別会派となったが、衆院は同一会派のまま。判りにくい。さらに、共産党と共に枝野氏を首班指名するとは、なんのための分党だったのか。
しかも、共産、社民、立憲、国民の野党四党共闘を継続するとは! 絶句である。
世界各国には、共産党と統一戦線、人民戦線を組んだあげく、共産主義政権が生まれて行った歴史がたくさんある。それを忘れたのか。かつての民社党は、共産党を含む全野党共闘の誘いには、一切加わらなかった。社公民や中道四党(公明、民社、新自ク、社民連)で、主張を貫いたものである。
新・国民は、まず自らの基本理念、政策を明確にする。それを毅然と訴える。もし他党と組むなら、維新ではないか。もちろん旧社会党系を除く立憲民主党とは、兄弟政党的な側面はある。したがって四党共闘を脱し、新・三党共闘を結成するのが正しい。