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【論説】政策に明るいが政争に昏い宏池会の蹉跌
今回、自民党総裁選(14日投開票)で本命が菅義偉官房長官とすれば、対抗馬は石破茂元幹事長。では、岸田文雄政調会長の位置づけは、となると中間地点で審判でもやるようなイメージである。
選挙となれば、他の候補にはない独自の主張が重要なインパクトとなる。しかし、岸田氏が総理大臣になったらどんな独自性を発揮するのかといえば、安倍首相を継承するわけではなく、批判するわけでもない。石破氏が主張する「消費税率の一時減税」のような2氏にないオリジナル政策も見えてこないため、「人は好さそうだけど……」という尻切れトンボの評価になってしまう。
岸田氏率いる宏池会は、自民党最古参の派閥として、かつては池田勇人や大平正芳、鈴木善幸、宮澤喜一と、戦後の総理大臣32人のうち4人を輩出している。しかし、宮澤内閣が退陣した1993年8月から27年間は1人も就任していない。宮澤氏の退陣を決定付けた衆院選後に同派から河野洋平氏が総裁に就任したものの、非自民連立政権の下で野党の党首に甘んじた。
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