pet「マリの喫茶室」
【マリの喫茶室】 46 PCR検査拡大と新薬承認が必要だ
(1)PCR検査は要人特権?
西村コロナ担当大臣の部下職員のコロナ陽性が判明したとの報道があった。
その数日後、濃厚接触でもなく、症状も全くない西村担当大臣がPCR検査を受け、陰性だったと発表した。
これに対し、ネット上で「ずるい」という批判が集中した。
一般庶民は、微熱や咳などの症状があってもまず検査を受けられない。
にもかかわらず、全く検査要件を満たしていない大臣は、「政府要人だから」という理由で最優先で検査が受けられる。
政府要人でなければ、検査すら受けられないのか。
政府要人であれば、ルール外でも検査が受けられるのか。
これではまるで「北朝鮮」と同じである。
(2)コロナっぽい人々
「微熱と平熱をいったりきたりが1週間以上続く、時々咳が出る」このような軽い風邪のような症状の人は周りにいませんか?
保健所に電話をしても、37.5度以上の熱が4日以上続いていないので検査対象外と言われる、
主治医に相談しても、「コロナ検査の対象外だけれど、コロナではないとはいいきれないので自宅で安静にしていてください。」と言われる
職場に連絡すると「症状がなくなり医師の了解がとれるまで自宅待機してください」
と言われる。
かくして、コロナかどうかわからない、もやもや不安なまま、治療も何もないまま、2週間の自宅待機が始まる。
2週間たち、発熱も収まり、ようやく職場復帰する。
しかし、PCR検査をしたわけではないので、完全に白とはいいきれない。
このため、周りの人から、「コロナっぽい人」という目で何となく警戒して見られる。
こんな人は周りにいませんか。
このように本人も家族も、職場の同僚も不安になってしまう原因は、PCR検査を受けられないことにある。
PCR検査を受けられれば、即解決することである。
一般市民をこういう状況に置きながら、コロナ検査を抑制している張本人の政府要人が、自分だけはルール外で検査を受ける、そんなことが許されるのか?
(3)石田純一と岡江久美子の生死を分けたもの
沖縄旅行中にコロナを発症し、すぐに入院治療して治った俳優の石田純一と
軽症だという理由で自宅療養となったが、その後急変して亡くなった女優の岡江久
美子
この二人の生死を分けたものは、「アビガン」の投与だという。
「アビガン」は本来は新型インフルエンザの薬であるが、比較的症状が軽い患者に早い段階で投与すれば、細胞内でのウイルスの増殖を抑える効果が確認されている。
新薬ではないので、治験といっても投与のハードルは低い。
石田純一はすぐに「アビガン」を投与してもらい、治ったという。
一方、岡江久美子は軽症だという理由で、何ら治療がないまま自宅待機になったという。
もし、軽症のうちに「アビガン」を投与していれば、岡江久美子も死なずにすんだのかもしれない。
4月24日付け読売新聞によると、日本医師会の横倉会長も、「アビガンを新型コロナウイルス感染症の治療薬として早期に承認されることが望ましい」という考えを示している。しかも投与は早いほどは効果があるとしている。
その手続についても、「国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある疾病の蔓延」などの緊急時に医薬品を早期に承認できる「特例承認」の制度があり、この制度を使えば、早期に使用が可能であると指摘している。
症状があれば速やかにPCR検査を受け、陽性の場合は早期にアビガンを投与すれば、多くの命が助かるのではないか。
(4)自粛は誰でも言える、新薬承認を急げ
自粛は緊急避難としては有効だが、根本的解決は予防と治療である。
「今は我慢」と言われても、今がいつまで続くのか分からない。
ソーシャルディスタンスを保つように言われても、医療や介護、保育職など、接触が不可避な職業もある。
コロナが怖いのは、治療法がないからである。
たとえコロナにかかっても治療法があると分かれば、そんなに怖い病気ではなくなる。
今、人々がコロナを恐れる理由は二つ、誰が感染しているか分からないことと感染した場合の治療法がないことである。
その二つが解決する手立てができつつあるのである。
感染者の発見には、検査の拡大しかない。既にウオークスルーのPCR検査を取り入れている自治体もある。政治の後押しが必要である。
治療法も見つかりつつある。軽症者にはウイルスの増殖を抑える「アビガン」、重症者には、開発中の抗ウイルス薬「レムデシビル」である。
いずれも、多くの犠牲と医療関係者の努力により、有効性が確認されてきた治療法である。
外出自粛を呼びかけるのは広報と同じ。誰でもできる。何らリスクはない。
しかし、本来、コロナ対策は、治療こそ王道である。
厚労省の役人にはリスクはとれない。厚労省任せでは新薬承認はいつになるか分からない。
できるのは「政治」だけである。勇気ある決断を望む。