contribution寄稿・コラム

【朝日新聞不買運動に参加している理由】 2  ―加計学園に関する朝日の報道について― 文京区 池田克彦

 平成29年(2017)5月16日(火)23時、NHKが「文科省の審議会、

新設医学部に『課題あり』と報告」との一分半ほどの短いニュースを流した。

「この学部は今年一月、規制緩和によって今治市に設置する方針が決まりましたが、選考の途中だった昨年9月下旬、内閣府の担当者が、文科省側に対し、

今治市に設置することを前提にスケジュールを組むよう求めたやり取りが文書で残されています」という内容で、これが「加計学園問題」となった「文科省文書」のスクープであった。

 

 翌日5月17日(水)、朝日新聞朝刊1面、横書きの黒ベタに白抜き文字で

【新学部「総理の意向」】の大きな見出しの下に、「加計学園計画 文科省に記録文書 内閣府、早期対応を求める」というサブタイトルが付いて、NHKに続き朝日による「加計学園捏造報道」が始まった。

 

朝日の記事は(概略)『安倍総理の知人・加計孝太郎氏が理事長を務める加計学園が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、文科省が、特区担当の内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと言われて圧力をかけられた、とする記録を文書にしていたことが判った』というものだった。

 

朝日が入手した文科省から流出したとされる文書は8枚あるが、署名がなく

クレジットのないメモ書きである。こんなものは多少文科省内部を知っている人物なら捏造できる。もしこれが本物の文科省メモであったら、漏洩した人物は国家公務員の守秘義務違反に当たる。そんな危険を冒す人間が現役官僚にいるだろうか。

知的水準の高い社員が揃っている朝日新聞はそこまで考えなかったのか、

 

菅官房長官が「怪文書」と切り捨て、文科省が存在しなかったとした文書を「文書はあった」と証言したのが前川喜平である。

前川喜平は「行政が歪められた」と発言し、この言葉がマスコミを埋め尽くしたが彼は国家公務員法違反に当たる天下り斡旋を行っており、安保法反対デモに参加していたり、違法すれすれの出会い系バーの従業員と交際したりと

こんな人物に頼ってまで安倍総理叩きをしていたのが朝日新聞である。

 

朝日新聞はこの後、関連記事に「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」「総理の友人が理事長を務める加計学園」という枕詞を付けて捏造記事を流し続け、報道機関というより一方的な政治信念を喧伝する機関になってしまった。

 

朝日のスクープ?を受けて、17日の午後から民進党が「加計学園疑惑調査チーム」を立ち上げ、衆議院の文科委員会で質問が始まった。

17日夜の各局テレビが 前夜のNHKニュース、朝日の朝刊、民進党のチーム立ち上げ、国会質問と重なった「信用」を基盤として、大々的に報道し、以降

加計学園に関する捏造報道が日本中を席巻したのである。

 

加計問題とは何だったのか。「獣医学部新設を巡る、反対派賛成派の長い戦いであった」ということである。朝日新聞が安倍内閣打倒の起爆剤として利用したのであったが、真相は安倍総理の意向などあり得ないどころか関与できない状態であった、と解明されたのだ。

 

ついでに池上彰の論を紹介します。

5月26日の朝日朝刊、池上彰の新聞斜め読み

(概略)「加計学園の新学部設置に関し、安倍首相の意向が有ったか否かが最大の焦点でした。それを示す内部文書が文科省の中にあったということはスクープです。そうか、ついに決定的な証拠が出たか、一読してそう感じたのです。

都合悪い文書の存在が明らかにされて、(内閣の)関係者たちが右往左往している様子が判ります」                    

 

 

令和元年8月16日