shohyo「書評」

「ウイグル人」(トルグン・アルマス著)を年内に翻訳発行する予定 三浦小太郎(評論家)

 今回は広告宣伝としてこの場を使わせていただく。令和元年の今年のうちに、自分の仕事のほかに、おそらく、世界でウイグル人によって書かれた唯一のウイグル史の本「ウイグル人」(ドルクン・アルマス著)の翻訳本を必ず出版する予定である。
 
本書は1989年、今から30年前に中国で出版されたけれど、現在はおそらく中国国内では入手できない。その理由は言うまでもなく、ここでは、ウイグルは決して中国の一部ではなく、まったく違った歴史と文化を持つことを高らかに宣言しているからだ。
 
残念なことに本書は未完の歴史書で、ウイグル史の全貌がわかるわけではない。おそらく著者のドルクンもまた出版社も、もうこの時期を逃しては本書を世に出すことはできないと思い、未完でも出版を試みたのではないか。1989年は、ご存知天安門事件の年。中国の「改革開放」は、民主化を導くのではないかという幻想が、人民解放軍の暴力によって崩壊した年。確かに、これ以降では、もう出版はできなかったかもしれない。
 

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