shohyo「書評」
書評「苦難のとき アメリカ・ニグロ奴隷制の経済学」(R.W.フォーゲル、S.L.エンガマン共著 創文社) 三浦小太郎(評論家)
「苦難のとき アメリカ・ニグロ奴隷制の経済学」(R.W.フォーゲル、S.L.エンガマン共著 創文社)という本がある。アメリカでは1974年に出版され、日本では1981年に訳出されたが、現在では入手困難と思われる。しかし、南北戦争やアメリカ黒人の歴史や文化に興味がある方は、多少高価でも探して読む価値のある本である。少なくとも私は、本書で黒人奴隷に対する先入観が大きく突き崩された。
本書の特徴は、南北戦争以前の南部におけるさまざまな資料、国勢調査、奴隷主の遺言書、奴隷農場における営業記録、名簿、奴隷監督への指示書などを収集し、それをコンピューターにかけて、奴隷の生活環境を数量的に平均化していることである。
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