contribution寄稿・コラム

『増えすぎた皇族を、ついに強制的に臣籍降下に』 村田春樹

『増えすぎた皇族を、ついに強制的に臣籍降下に』
村田春樹

 
前号で書いたように明治二二年制定の旧皇室典範では、永世皇族制が採用され、その後も皇族は増え続けた。当然のことながら国家財政を圧迫し続けたのである。こうしたなか、伊藤博文は畢生の事業として、永世皇族制の廃止に取り組んだのである。
 
ここで明治二四年に宮内省が作製した「皇族推定統計凡例」を見よう。
この時点で皇族数四五人である。
 
一〇年後試算五三人→二〇年後六三人
三〇年後八二人→四〇年後一〇〇人
五〇年後一二一人→六〇年後一四五人
七〇年後一七三人→八〇年後二〇〇人
九〇年後二四〇人→一〇〇年後二八九人
(憲政史編纂会収集文書所収)
 
このまま皇族が増えすぎると大変なことになる、と政治家も宮内省も憂慮していたのである。
明治三一年、伊藤博文は遂に天皇に意見書を提出する。
世に言う「皇室一〇(七)箇条の意見書」である。その中にこの皇族増加の制限がある。

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