gosei「天皇御製に学ぶ」
天皇御製に学ぶ 第二十二回 四宮政治文化研究所 所長 四宮正貴
天皇御製に学ぶ 第二十二回
四宮政治文化研究所 所長 四宮正貴
天智天皇御製
香(か)具(ぐ)山は 畝(うね)火(び)ををしと 耳(みみ)梨(なし)と 相爭ひき 神代より かくなるらし いにしへも しかなれこそ うつせみも つまを 爭ふらしき
中大兄皇子(後の天智天皇)が、大和地方の美しい三つの山即ち「大和三山(天香具山・畝火山・耳梨山)」に関はる伝説を歌はれた長歌である。「大和三山」は、奈良盆地の南部の平野部に耳梨山を北の頂点として、南西に畝火山、南東に天香具山がある。三つの山を人に譬へて三人の恋愛関係を歌はれた。
第三八代・天智天皇(推古天皇三四年【626年】―天智天皇十年十二月三日【六七二年一月七日】)は、舒明天皇と皇極天皇(後に重祚され斉明天皇)の間に生まれられた第二皇子であらせられる。
天智天皇は、天智天皇六年(西暦六六七年)に都を大和から近江の國(今日の滋賀県)に遷して大津を都とされたので、「近江宮御宇天皇」(おうみのみやにあめのしたしらしめししすめらみこと)と申し上げる。
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