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加藤拉致担当相、北朝鮮向けラジオ放送「しおかぜ」支援に言及1「支援すべく予算確保」

加藤勝信拉致担当大臣(Photo/松原 久)

26日午前、厚生労働省において、加藤勝信拉致問題担当大臣が会見を行った。

やまと新聞は、加藤大臣に対し、北朝鮮内の拉致被害者への情報伝達に重要な役割を果たすことを期待されながら、資金不足により、今月いっぱいでの停波が決定している、「しおかぜ」中波放送に対する、政府の支援等について質問した。

「しおかぜ」は、特定失踪問題調査会(荒木和博代表)が運営している。平成17年10月から短波放送を開始した。

中波放送「しおかぜ」は、北朝鮮内で、中波受信用ラジオの普及が進んでいることを受けて、平成28年10月、3か月契約で放送が開始された。

現在、しおかぜの放送にかかる費用は、短波放送の場合、1日2時間半の放送で、月額約110万円、中波放送の場合、1日1時間の放送で、月額200万円となっており、中波放送のコスト負担は大きい。

それでも中波の放送開始に踏み切ったのは、北朝鮮内におけるラジオの普及状況が影響している。北朝鮮に普及しているラジオ受信機の台数が300万台、そのうち3分の2が中波受信機とする情報もあるという。

特定失踪者問題調査会で、しおかぜを担当する村尾建兒(むらお・たつる)専務理事は、8月に訪韓し、脱北者からヒアリングした際にも、北朝鮮に流通するラジオの内、中国製には短波放送が受信できるものもあるが、日本製には短波放送受信機能がなく、短波ラジオの入手が困難になっているという情報を得たという。

情報が統制されている北朝鮮では、拉致被害者が国際情勢や、日本国内での拉致被害者救出に向けた情報を得るには、ラジオ放送、その中でも中波放送が有効と考えられる。

中波放送3か月の実績を得た、特定失踪者門調査会は、放送契約終了後、早期再開を目指して、政府をはじめ各方面に資金協力を働き掛け、今年4月から9月までの6カ月契約で放送を再開した。

10月以降の放送再開については、費用調達の目途が立たず、実現が厳しいという。

しおかぜの役割を考えたときに、平時の運用はもちろんだが、朝鮮半島有事が実際に起こった場合、拉致被害者への避難情報や、米軍の侵攻状況等を伝えるには、短波放送も重要だが、より普及している中波の役割がより重要となる。

政府も北朝鮮向けラジオ放送を運営しているが、短波放送のみだ。

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