araki「拉致問題の闇を切る」

靴の底 荒木和博

靴の底

荒木和博

 前回「忘れ物」について書きました。忘れ物をするのも恥ずかしいですが、もっと恥ずかしい話を続けます。
 
 荒谷卓・陸自特戦群初代群長と伊藤祐靖・海自特警隊初代先任小隊長をはじめ予備役ブルーリボンの会のメンバーで去年書いた『自衛隊幻想』(産経新聞出版)では拉致問題から自衛隊の矛盾、自衛隊に対する一般の幻想などに言及しています。現役・OBの自衛官には「幻想」という言葉に拒絶反応を示す人もいれば「胸のつかえが下りた」と言ってくれる人もいます。
 
 また、同じ予備役ブルーリボンの会のメンバーで元潜水艦長の中村秀樹さんが書いた『日本の軍事力 自衛隊の本当の実力』(KKベストセラーズ)では自衛隊のスタートの時点からの矛盾が様々な角度から述べられています。読んでいると正直頭を抱えます。「軍国主義になる」と言って反対する皆さんも、「自衛隊なら大丈夫」と思っている皆さんもどっちも幻想にひたっているとしか思えません。
 
 前述の伊藤氏がかつて外国の将官から「お前の国は凄い、自警団が戦車を持っているのか」と言われたことがあると言っていました。自衛隊の英語名「Self Defence Force」というのは確かに自警団と思われても仕方ありません。だから自衛隊は外国に行けば大抵の場合Army(陸軍)、Navy(海軍)、Air Force(空軍)と自称しているのです。そうしないと外国人にはわけが分からない。

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