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【論説・コラム】そして誰もいなくなる岸田政権

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岸田政権が追い詰められている。時事通信の世論調査(12月8-11日実施)によると、内閣支持率は前月比4.2ポイント減の17.1%で、自民党政権復帰後の11年間で最低を更新した。

首相の懐刀でもあった木原誠二氏(53)による刑事事件捜査妨害容疑など、今秋までに様々な要因で支持率は下落。そこに降って湧いたのが、裏金疑惑である。清和政策研究会(安倍派)の政治資金パーティー収入の余剰金が政治資金収支報告書に記載されず、議員の懐に入っていたとされる。不記載や虚偽記入は政治資金規正法違反となり、刑事犯罪に問われかねない。

東京地検特捜部は元々、4月の東京都江東区長選を巡る公職選挙法違反(買収)事件で、自民党(無所属)の柿沢未途衆院議員(52、東京15区選出)立件に向けて動いていた。そんなさなかの10月、常態化した裏金作りに対する告発が行われる。事の発端は昨年11月。『しんぶん赤旗』に「自民5派閥が18‐21年の収支報告書にパーティー券収入を約4000万円少なく記載していた」とスクープし、神戸学院大学の上脇博之教授が半年かけて調査した。その結果、10人以上が裏ガネに関与し5年間(18-22年)で総額が1億円超もあったという。受理した特捜部が無申告の脱税事件に発展しうる事案であることに注目し、10月開会の臨時国会が閉会した12月13日から本格的な聴取に乗り出している。

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