kiji記事
【論説】経済成長よりも現状肯定の発想を
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文明は紆余曲折を繰り返しつつも、長期的には右肩上がりに改善し、人類全体にとって「最大多数の最大幸福」が実現されていく。
このことに異論を唱える人はそう多くないだろう。例えば過去に戻れる片道切符を貰えるとして、現在を捨てる人はどの程度いるだろうか。愛する人に再会したい、失敗する前に戻りたいなど個別の事情がある人はともかく、生き易さという点だけに限れば、スマホやタブレット1つ持っていれば世界に繋がり、買い物もエンタメも連絡も自由自在にできる便利さを捨てて、20世紀以前に戻りたいと思う人はほとんどいないのではないだろうか。
情報は食物や衣服と同じくらい、生きていく上で欠かせないものである。食物や衣服が物質であるのに対し、情報は言葉や映像であり、認識である。たった1分間でネット上に蓄積される情報だけでも私たちは一生かけても消化できない情報量が時々刻々と膨らみ続けている。
それだけ無駄な情報も多いが、20世紀に戻ってニュースを新聞やテレビ、ラジオでしか得られない時代に戻れば、情報の少なさ、エンタメの少なさに愕然とするのではないだろうか。また、個人が自由に情報発信するツールがなかった時代には大手マスコミの論調に我々は何の疑いもなく賛同し、右派と左派の論調の違いもさほど気にすることなく、どちらかといえば強者の側か弱者の側か、という程度の認識しかなかった。
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