kiji記事
【論説】リーダーに求められる「訴える力」
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政治家には、その立場によって求められる能力が異なる。
外見や第一印象が悪くても、根回しがきっちりとできる政治家であれば、国会対策や政治家同士の会合、議員連盟、官僚レクなどにおいて、互いに無駄のない効率的な交渉が進み、有能な人物と評価される。一方、記者や有権者の立場からすると、外見やスピーチ能力の差が評価を大きく分ける。
菅義偉首相の会見を見て毎回思うのは、その多くが用意された文章を抑揚のないトーンでぼそぼそと話し、質問に対する答弁も真正面から回答する場面をあまり見た記憶がない。要するに、用意された文章を朗読するか、揚げ足を取られないための受け答えだけを配慮するあまり、その発言内容も発表の雰囲気も味気なく、つまらない、もっと辛辣に言えば、見ている側の元気まで吸い取られるようなスピーチである。
これと対照的なのが、現在は元大阪府知事・大阪市長の橋下徹氏である。発表文を読む際にも、メリハリの効いた口調と早さで、リズム感があり、質問に対する答えには必ず自らの頭で考え、即興で説明する。本人の集中力が伝わるためか、聴く側にも思考力を促すような緊張感が生まれる。日本維新の会に肩入れするわけではないが、橋下氏だけでなく、松井一郎大阪市長や吉村洋文大阪府知事も、その場で答えるアドリブ力は高い印象である。
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