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【論説】ヒステリックな世論で五輪開催はデッドエンドへ

 

※イメージ画像

今の世論の流れを考えると、もはや東京五輪は中止の既定路線に入ってしまったと言える。主要な海外メディアが相次ぎ開催中止を訴え、国内世論も得意の「五輪か人命か」という二項対立に置き換えてしまった。

 

諸外国と日本ではインフラの整備状況がまるで異なる。五輪規模の大きな大会で来日した選手には、最大限のケアを払い、無用な感染を防ぎ、大きなトラブルを招くことなく終える動線確保や国民の秩序が、日本には行き渡っている。

 

海外メディアで中止を訴えるコラムニストの多くは、日本の特性を良く知りもせず、自国の状況をそのまま日本に置き換えて「こんな世界の状況であり得ない」と、悪い意味で「大所高所」から諫言しているような論調である。

 

実際に開催すれば、規模を縮小した2週間の大会は、ほとんど何のトラブルもなく、「大山鳴動して鼠一匹」の結果となり、「色々あったけど、やっぱり開催してよかった」という結果に落ち着くだろう。

 

がしかし、現状の国内外世論は、そんな強行開催を許さないレベルまで、ヒステリックな「人命、人命」の雨嵐となっている。こうなると、「為政者の横暴を許さない市民の団結」のような、間違った現状認識による民主主義の暴走が勢いづいてしまい、誰も止めることができない。

 

内閣官房参与の高橋洋一・嘉悦大教授が5月9日のツイッターで、100万人当たりの1日当たり感染者数の推移と共に「日本はこの程度の『さざ波』。これで五輪中止とかいうと笑笑」と記したところ、猛烈な批判報道がワイドショーや新聞記事に溢れた。高橋氏は1年前から同様のことを言い続けてきたのだが。

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