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戦争に負けるということ 国を守らなければいけないということ 二日市保養所の悲劇   記者 永井由紀子

 

多くの方が忘れかけている戦後の悲劇のひとつが、二日市保養所のことである。

福岡県筑紫郡にあった医療施設だが、引き揚げてきた日本女性の為の堕胎、性病治療を行っていた施設である。

医師2名の他、看護婦10名と事務職員が7名という構成であった。

 

大東亜戦争が終結し、満州や韓国からの引揚者が続々と日本に戻ってきた。

還る人を待ちわびての「岸壁の母」なども当時の世相を物語っている。

 

療養所は、引き揚げてきた女性たちで溢れていた。

その女性たちは、引き上げの際、強姦された女性たちである。

少なくとも自ら望んでの懐妊ではなく、性病も同じである。

そのために作られたのが二日市療養所であり、1947(昭和22)年秋には閉鎖された。

 

今回、当時の様子を語る女性たちが証言を始めている。岐阜県白河村からの証言である。

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