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【論説】反体制派を首相補佐官に起用した菅首相の意図
菅義偉首相が、共同通信社の論説副委員長だった柿崎明二氏(59)を10月1日付で首相補佐官に起用した。柿崎氏は9月30日付で同社を退職した。この人事が様々な憶測を呼んでいる。
柿崎氏は秋田県出身で、菅首相とは同郷である。毎日新聞社を経て1988年に共同通信に転職。政治部記者や編集委員を歴任した。TBSやフジテレビの情報番組にも度々出演し、安倍政権に対しては批判的なコメントが多く、同政権を継承すると明言した菅首相にも通常であれば対峙する立場となっていた人物である。
首相補佐官は政策全般を評価、検証し、首相に意見具申する職務。国会議員を経ずに民間出身者が就任するのは初。内閣官房によると、年収は約2,360万円だという。
多くの政治評論家は、「リベラル派を取り込むことで政権の右傾化批判を抑え、オールジャパン体制を印象付ける菅流人事では」と読む。組閣前には関係性の強い橋下徹氏を総務大臣として民間起用するのではという憶測も出ていたが、蓋を開けてみれば大臣経験者を多く起用する手堅い人事を行った。就任でつまずけば、首相としての適性を疑われかねないだけに、すでに「身体検査」済みの人材を登用することで、要らぬスキャンダルを回避することが先決だったとみられる。
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