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【なるほど納得政経塾】-48号- 「不可欠な敵地攻撃力」 神奈川大学経済学部教授 経済学博士 小山和伸
地上イージス(イージス・アショア)の放棄
河野太郎防衛相は6月15日、秋田・山口両県での地上イージスシステムの配備計画停止を発表。当然安倍首相の了承を得ており、地上配備型のミサイル迎撃システムは、事実上放棄となる。計画中止判断の理由は、迎撃ミサイルの切り離されたブースターの燃えかすが、正確に基地内ないし海上に落下する保証ができず、住宅地への落下の危険があること、およびシステム改良には10年以上の歳月と膨大な開発コストがかかることである。
これによって、敵ミサイルの迎撃はシージス艦からの迎撃ミサイルと、地対空ミサイルパトリオットの二段構えとなる。地上イージスのブースターを確実に海上に落とすためには、ミサイルシステム自体の改良以外にも、地上ミサイル基地を海岸の埋め立てによって、海岸にせり出させたり、あるいは領海内に多数存在する無人島などに、地上ミサイル基地を展開させたりする方法が考えられるはずである。適切な地理的位地にある島にミサイル基地を整備すれば、島嶼防衛上の利点もあり、一石二鳥の防衛策となるであろう。
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