stop「ストップ・ザ・左翼政局!」

【ストップ・ザ・左翼政局】  迅速な経済対策を‼ 政局ありきの野党は猛省を‼  鳥居徹夫(元文部科学大臣秘書官) 

🔶経済に深刻な打撃 

 武漢ウイルスの感染爆発が止まらない。中国から全世界に拡散し、アメリカ・EUなどでは、感染者・死亡者数が爆発的に膨れ上がっており、さらに拡大の様相にある。

 今年夏のオリンピックは1年延期となった。国内でも海外からの帰国者の発症、ライブハウスやスポーツジム、屋形船などからの感染クラスターの発生や発症経路不明の患者が激増し、危機的状況にある。

医療崩壊も危惧され、マスクや消毒液が手に入らないという状況は改善されない。

この蔓延は日本経済にも深刻な打撃をあたえている。学校休校、イベント自粛、不要不急の外出抑制にとどまらない。

ディズニーランドやUSJなどのアミューズメント施設も閉鎖され、結婚式や卒業式も簡素化され、イベントは自粛、お花見の名所も閑散としており先が見通せない。

中国からの団体旅行がなくなったことも、外国人目当ての観光バスや宿泊業、飲食業等を直撃した。

感染防止のため多くの国から入国制限しており、航空機のキャンセル・欠航が相次ぎ、空港には閑古鳥が鳴いている。さらには国内の旅行客も落ち込んでいる。

イベント、レジャー産業では、新規学卒者の内定取り消しも起きている。

 

🔶企業も家計も資金ショートを起こさせないこと 

武漢ウイルスの地球規模での広がりや国内での自粛などが響き、人とモノの流れがパタリと止まるなど、企業や国民生活を直撃し、甚大な被害を受けている。

自民党は3月30日に事業規模60兆円、国の財政支出20兆円規模の実施を求め、公明党は現金で10万円を給付するなどの提言をまとめた。

政府は、①名目GDPの1割にあたる56兆円を上回る規模、②従業員を解雇しなかった中小企業に助成金、③家計への現金給付は対象を限定する、などの緊急経済対策をとりまとめ閣議決定する方針という。

 安倍総理は、令和2年度補正予算案の編成を指示し、4月上旬にも国会に提出するが、あまりにも遅い。

当面、自粛が続く以上、いきなり需要を喚起する施策を打ち出しても効果は薄い。なぜなら事実上の経済活動の停止だからである。

企業は資金繰り、家計は生活防衛である。要は資金ショートが起こさせないことであろう。

景気回復に向けた本格的な経済政策は、感染拡大がある程度抑制され、自粛が緩和された段階に向けて、総需要拡大策などの環境整備を進めるべきである。

 

🔶予算案の審議と並行して、迅速な景気対策が必要 

 政府はすでに2月末から、武漢ウイルス拡大防止対策とあわせ、それに伴う経済対策の検討を表明したが、あくまでも表明したに過ぎなかった。

 この時点では、令和2年度の102兆円の当初予算案が、衆議院を通過したばかりであり、参議院の審議はこれからという時であった。

 

 政府が提出した令和2年度予算の成立が見通せた3月下旬になって、緊急経済対策が取り上げられ、メディアを賑わせたのである。

 たしかに政府は、経済対策を指示していたが、それは平成31年度予算の予備費の活用であった。

要するに本格的な景気対策ではなかった。

というより打ち出せなかった。というのは当初予算が成立しなければ、補正予算の審議すらもさせないのが国会である。

予算案の審議中に、経済対策や補正が必要と言えば、「当初予算を組み替えろ」「欠陥予算案ではないか、提出し直せ」と難癖をつけるのが、野党やメディアである。

3月28日放送の「ウェークアップ」(日テレ系)で、評論家の橋本五郎さんは「当初予算と並行して、補正予算も審議しないのはおかしい」と指摘されていた。

左翼野党は、桜を観る会や、自殺した近畿財務局の職員の遺書を取り上げ、政府自民党の攻撃に終始するなど、武漢ウイルス対策や国民の生活よりも反アベの政局優先となっている。

予算が成立しないと、経済対策も打ち出せないという国会の悪慣行と、政局優先の野党の姿勢が、国民生活の障害なのである。

それがために武漢ウイルス対策も景気対策も後手後手に回ってしまう。

 

この経済停滞で、一般国民が最初に直撃を受けるのが税金と社会保険負担である。年度当初に、住民税、自動車関係の諸税、固定資産税、法人事業税などの支払いが待ち受ける。

 コロナ不況で収入圧迫のときに、これらは大打撃である。

また住民税や、年金・健保など社会保険料負担は、前年の収入から計算される。売上げ・収入が減る中で、昨年の実績(売上・給与)をもとに機械的に徴収される。

 

本来なら、こういう時こそ野党の方から率先して、「想定外の国難であり、政局にしない」と、政府与党に迅速な政策実行とスピード感を要請すべきであろう。

 建設的野党とは、国民の生活が第一とは何かを、まず野党国会議員自らが胸に手を当て熟考すべきであろう。