contribution寄稿・コラム

自虐史観はいらない   桂和子(正しい歴史を伝える会)

 猛威をふるうコロナウイルスは、中国が作った生物兵器だという可能性まで指摘されています。そんな時またしても731部隊の話が浮上してきました。慰安婦問題といい、731部隊の話といい、日本人の穏やかな国民性を考えればおのずと事実が見えてきそうなものですが、まじめで融通のきかない日本人気質は、それができないようです。

 「日本軍はアジア各地で悪行を行った。」と主張する人もいまだにいます。しかし、日本軍は世界一統卒のとれた軍隊で、天皇陛下の軍隊「皇軍」として、気概と誇りを持っていました。何より「日本を守らねば!」という思いの強い軍隊でした。日本は当時、世界の一流国家、アメリカやイギリスと戦争をしていました。その上、アジアの人々を敵にまわしては、日本に勝気があろうはずはありません。誰にでもわかる理屈です。政府も軍隊も現地の人達に危害を加えないように指導していたし、なにより憲兵が厳しく兵士を監視していました。憲兵というと戦後生まれの人は悪いイメージを刷り込まれていますが、実は憲兵は兵隊専門の警察で、兵隊だけを取り締まります。憲兵が一般の人を取り締まる事は、特別な場合を除いて、ほとんどなかったそうです。

 731部隊と言えば森村誠一氏と日本共産党機関紙「赤旗」の下里正樹・特報部長の著書「悪魔の飽食」ですが、この本は日本中に衝撃を与えました。けれどその本に掲載された写真26枚のうち20枚が捏造写真であり、その中には日本人がシナ兵に虐殺された通州事件(被害者は日本人)の写真まで使われていました。1982年に森村氏は記者会見をし、その写真を提供したという男性がマスクをかけたまま「家にあった写真を森村氏に提供した。」と発言しました。なら森村氏は真偽の確認もせず写真を使ったということでしょうか。けれど終戦直後731部隊の資料はすべてアメリカに徴収されたため、日本側は近年まで調査することができなかったのです。

 クリントン政権時代の1998年「ナチス戦争犯罪開示法」と、2000年の「日本帝国政府開示法」に基づいて、クリントン・ブッシュ政権下8年と30億円の国家予算をかけて、ドイツと日本の戦争犯罪の再調査をしました。その中で国防総省・国務省・CIA・FBIなどに未公開の公式文書を点検し、戦争犯罪に関する資料の公開を指示しました。2007年にその結果が公開されましたが、慰安婦問題や、731部隊等、全ての日本の戦争犯罪に関して、これというものは何も出ませんでした。

 産経新聞(2014年11/27)によると、アメリカ人ジャーナリスト、マイケル・ヨン氏は慰安婦問題に関して「これだけの調査で何も出てこないことは『20万人の女性を強制連行して性的奴隷にした』という主張が虚構である事を証明した。日本側は調査を材料に、米議会の対日非難決議や国連のクマラスワミ報告などの撤回を求めるべきだ。」と語りました。

 アメリカの再調査結果は既に公開されているにも関わらず、いまだに色々な問題が再浮上してくるのはなぜでしょう。例えば731部隊の資料は既にアメリカの公文書館で公開されていますが、何の問題も発見できていないのです。

 その理由の一つは「日本は悪い国だ!」としたい組織があるからです。例えば中国の「世界抗日戦争史実維護連合」や韓国の「VANK(バンク)」などの反日組織があります。この組織は国がバックにいます。それに引き換え日本はスパイ防止法さえありません。その上、日本人は危機意識が乏しい。世界の常識は「騙される方が悪い」なのです。日本人の「目覚め」が手遅れにならない事を祈ってやみません。

 

「正しい歴史を伝える会」代表 桂和子