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【なるほど納得政経塾】-40号- 「理想主義の弊害」 神奈川大学経済学部教授   経済学博士 小山和伸

 今回は、10月15日から10月20日にかけて、出張したラトビア大学法学部にて開催された、国際法科学会での学会発表の内容を説明したい。同学会は、その名の通り法学に関する学会であり、法学者や弁護士、検事、判事等の参加者がほとんどであった。日本からの参加者は私一人で、おそらく経済学者も私一人ではなかったかと思われる。

 先方からの招聘理由としては、社会秩序の維持には法体系とともに、経済も重要な意味を持つから、報告してほしいという内容であった。私は、経済関連の事例の中から、法や規則の制定にかかわる事例として、神戸製鋼によるデータ改竄事件を紹介した。ここで私が主張したかったのは、基準値が理想主義に走ることの現実的な弊害を説明し、立法が科学的根拠と実行可能性によって行われなければならないという点であった。

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