columnコラム
佐波優子・私のライフスタイル10「ストイックすぎることで起こる弊害とは?」
―土屋:佐波さんの偏差値28からの慶應受験体験記の時間です。佐波さんの勉強方法、いつも参考になりますよ。今日も宜しくお願いします。
佐波:宜しくお願いします。
―土屋:で、このコーナーは勉強のテクニックだけではなくて、大人が仕事をしながら勉強をしていくという過酷な状況を乗り越えるための方法も聞いていきたいと思っています。そこで今回は、佐波さんがどんな風に精神的な辛さを乗り越えて行ったのかをお聞きしていきたいと思います。佐波さんはジャーナリストの仕事をしながら、偏差値28という、失礼だけれども最後尾の方から現役受験生たちを追い抜いていかなければならなかったわけですよね。それで、学費も賃貸代も実家への仕送りも全て自分で賄っていたんですよね。相当精神的にも辛かったんじゃないですか?
佐波:そうですね。仕事もフルで行っていましたし、夜はずっと予備校にこもって、帰宅後も寝るまで勉強。そんな生活を2年半していたので、体力的にきつかったです。
―土屋:え、休みはなかったんですか?
佐波:そうなんです。
―土屋:一日も?1000日くらい連続で仕事と勉強?
佐波:受かるまでは根詰めようと思っていたら、3回の受験になってしまったので、そうですね。
―土屋:でもさすがに大晦日や正月なんかは休みだったんじゃない?
佐波:大晦日は毎年慶應大学の模試で、元旦は予備校の集中講座があって、休めなかったんです。
―土屋:そんなに過酷なんじゃなあ。朝から晩まででしょう。過労で体壊さなくて良かったですよ。精神的には辛くなかったの?
佐波:それは逆に大丈夫でした。受験勉強中に、テストで悪い点数をとってショックを受けることがありますよね。仕事をしていても、上手くできなくて落ち込むこともある。でもそんなときに、不思議と成績が悪い時には「私には仕事がある。仕事で勉強を生かしたいからやっているんだ」と思う。で仕事で落ち込んで、もう駄目だと深く落ち込んだ時には「私には勉強という残された道があるから大丈夫だ!」と、なにかあるたびに仕事と勉強に上手く逃げて落ち込みを和らげることができたんです。