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[自民党]参院選開票結果を受けて:谷垣禎一幹事長記者会見
自民党は参議院選結果を受けて、谷垣幹事長が受けたぶら下がり取材動画と党本部会議室でおこなわれた質疑応答詳細を公開した。
第24回参議院選挙の大勢判明を受け、谷垣幹事長は記者団の取材に応じました。
谷垣幹事長は、与党で改選議席の過半数を得る目標を達成できたことに言及した上で、秋の臨時国会を見据え、世界情勢を見極めながら経済政策に取り組んでいくと語りました。
質疑応答
- (代表質問)テレビ東京の橋本です。今回の参議院選挙の結果を受けて率直な感想をお願いいたします。
- 自公与党で改選議席の過半数を得るというのが一応の目標でしたから、それは達成できたのだろうと思います。しかし、まだ一人区で相当し烈な戦いをして結果が判明していないところが出ていますから、そこをちょっと非常に注目しながらもう少し見守っていかなければいけないと思います。
- (代表質問)野党共闘の動きについてはいかがですか。
- これはなかなかどのように評価したらいいかというのはよく整理しなければいけないと思うのですが、うまく向こうが野党統一候補で算術的に足し合わせれば、それはやはり向こうは強いのだと思うのですね。私が街頭などをした感じでは、やはり野党の統一候補というか共闘というか、もう少し歯に衣着せず言えば野合というようなものに対する国民の批判は強かったと思います。平和安全法制とか憲法改正などというところに彼らが議論を振ったものですから、やや全体の論戦は大味なものになったなという感じがします。そこも本当に野党としてはプラスなのかマイナスなのかという感じは率直に言ってしております。
- (代表質問)改憲勢力を獲得する見通しとなっていますが、これを受けて憲法改正に向けた国民的な議論を加速させていくお考えでしょうか。
- 我々はあまり改憲勢力でどうなどという議論は、わが党のなかでしていた人がいるのかどうか分かりませんが、あまりそのようなことは言っていなかったのだと思うのですね。むしろそのように問題をとらえておっしゃっていたのは野党の皆さんですから、そういうことです。
- 共同通信の小笠原です。憲法改正について、議席がどうなるかは別として、この後の臨時国会以降、衆参の憲法審査会での議論を加速させていくべきだとお考えですか。
- 加速というかきちんと議論をしていくべきだと思います。
- 共同通信の小笠原です。次の臨時国会以降ということですか。
- 次の臨時国会からでもきちんとやっていくべきだと思いますね。
- 時事通信の越後です。参議院選挙の結果を受けてまず真っ先に取り組んでいくべき仕事は何だとお考えですか。
- 参議院選挙でもアベノミクスの継続かどうかというようなことを申し上げましたが、この参議院選挙の間に実はいろいろなことが起こってきているわけですね。例えばイギリスがEUから抜けるという国民投票の結果を出した。それが引き金になってかなりマーケットなどは現在も不安定になっている。実際まだそれは、具体的にそれがどうなるから不安定というのではなく皆不安心理で不安定になっているのだと思うのです。それからこの議論が進んでいきますと、さらに具体的に何が問題かというのが出てくると思うのですね。このこと一つ取ってもそういうことだろうと思います。ですから、秋、経済対策等々を打ち出すと安倍総理自身も記者会見で言っておられますが、これからそこをしっかり詰めていく必要があると思います。
- 時事通信の越後です。臨時国会の時期というのは決まっているのでしょうか。
- まだ決まっていません。これからです。
- 朝日新聞の笹川です。憲法改正について、先ほど出演された民放の番組で、イギリスの国民投票を見てもあまり生煮えのものを出すと国論を二分することになりかねないというお考えを示していますが、そうすると残された安倍総裁の任期、残り2年のなかでやっていくということになるのでしょうか。
- それはいつまでも慢慢的(まんまんで)でやればいいというものではないですね。ただ、日本国憲法第一条には非常にいいことが書いてありまして、「天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」、これは天皇陛下についての規定ですが、やはり政治というのは国民統合を図らなければいけないわけですから、そういうことを念頭に置いてきちんと議論していくということではないでしょうか。
- 朝日新聞の笹川です。国民統合というものを優先して考えると、総裁任期に縛られず、安倍総裁の任期中にということでは必ずしもないということなのでしょうか。
- 我々は結党以来、自主憲法をつくるべきだと言ってきたわけですから、それは何も時間がかかっていいのだと言っているわけではないですが、そこのところをまずは、どこの条文をどうするかということだってまだ具体的になっていないわけですから、やはりそこは丁寧にやっていく必要があると思います。
- 時事通信の越後です。どの条文をやっていくかということについて今後党としてはどういった議論をしていくお考えですか。
- これはやはりわが党だけで決められるものではないと思います。私はかねがね、こういうものは野党第一党とも基本的にきちんと問題点を整理してすり合わせる必要があると考えておりますが、それは今も変わりません。
- 時事通信の越後です。自民党として「これをまずやろうではないか」ということを他党に提案していくというようなお考えなのでしょうか。
- これは今までの憲法審査会のなかで相当実は議論は実際積み重なっているわけです。これは中山太郎先生が非常にいい例をおつくりになったと思いますが、少数党にも発言の時間を対等にやって発言を積み重ねてきた。そういうものがかなりあることはあるわけです。ですからそういうことも踏まえながらどこが問題なのかということは整理していく必要があろうかと思います。
- 現職閣僚が落選するという結果ですが、それに伴って内閣改造や党役員人事を行われると思います。いつ頃、どういった規模で行うのが望ましいとお考えですか。
- これはまず安倍総理がお考えになることで、まだ安倍総理からご相談を受けたわけでもありません。私としては少し頭の体操というか整理をいろいろ、今後をにらんでしておかなければいけないかなとは思っておりますが、具体的にはまだ煮詰めておりません。煮詰めていないというか、安倍総理からお話があったときにやはり私なりに頭が整理されていなければいけないということでしょう。
- 日本経済新聞の竹内です。都知事選について、都連は増田氏を明日にも推薦する見通しですが、党本部として推薦を出すお考えはあるのでしょうか。また小池氏が出馬した場合、処分などのお考えはあるのでしょうか。
- まだ具体的に、どなたとどういうことを話したか、出ると言っている方と具体的なお話をしたわけではありませんから、今の問題にお答えする材料は私の中にありません。